有給の申請を出す相手と、実際に取れるかどうかを決めている人が違います。SESエンジニアとして5年ほど、4社ほどの客先常駐を経験してきましたが、自社から有給を却下されたことは一度もありません。
それでも取りにくいという感覚は、現場が変わってもついて回りました。今回は、SESの客先常駐で有給が取れない、取りにくいと感じる理由を、二重の調整と精算幅という仕組みから整理します。あわせて、客先に駄目と言われたら法律上どうなるのかも、労働基準法と厚生労働省の資料で確認しました。
この記事で分かること
- 情報通信業の有給取得率が、実は全体平均とまったく同じだったという話
- 申請は自社、調整は客先という二重構造で何が起きるか
- 客先が駄目と言っても有給は取れるのか(労基法39条・年5日・相談先)
- 休んでも総労働時間が減らなかった案件の話と、精算幅の下限という請求側の事情
- 有給を取りやすくするために私がやっている4つのこと
目次
- SESの客先常駐で有給が取れない・取りにくい理由は、承認者と実質の判断者が別だからです
- 統計では、情報通信業の取得率は全体平均と同じでした
- 申請は自社、調整は客先という二重構造
- 現場が変わると、休みの慣習もリセットされます
- 客先が駄目と言っても、有給は取れるのか
- 取得は権利で、時季は労働者が決めます
- 日をずらせるのは、雇用主の時季変更権だけです
- 客先の駄目に、法的な効力はあるのか
- 年5日は、会社の側に取得させる義務があります
- 却下や圧力があったときの相談先
- 半休・時間単位年休・計画的付与という選び方
- いつ、どう切り出すか
- 休んでも作業は減りません
- 日程が動かせない作業だと、休める日が限られます
- 連続した休暇はほぼ取れませんでした
- 急な体調不良のほうが、手順が増えます
- 精算幅の下限という、契約側の事情
- 有給を取りやすくするためにやっている4つのこと
- 今の現場では、在宅の日に半休を組み合わせています
- 辞める前の有給消化も、同じ構造で決まります
- まとめ
SESの客先常駐で有給が取れない・取りにくい理由は、承認者と実質の判断者が別だからです
結論承認する自社と、可否を実際に握っている現場が別だからです。断られるとしたら制度ではなく、空気の側です。
取りにくさの正体は、承認する人と、可否を実際に握っている人が別だという点にあります。有給の申請先は自社です。自社の勤怠システムに希望日を入れて、上長が承認する。手続きとしてはこれで完結します。
ただ、その前に現場のリーダーへ口頭で相談し、チームの共有カレンダーに入れておく必要があります。自社は現場の進捗も繁忙も知らないので、実質的に可否を決めているのは現場のほうです。そして現場には、こちらの有給を承認する権限も、拒否する権限もありません。
だから、断られるとしたら制度ではなく空気の側です。却下は記録に残りますが、取りづらい空気は記録に残りません。
統計では、情報通信業の取得率は全体平均と同じでした
体感の話をする前に、数字を確認しておきます。厚生労働省の令和7年就労条件総合調査によると、令和6年の1年間で労働者1人平均の年次有給休暇の付与日数は18.1日、取得日数は12.1日、取得率は66.9%でした。この取得率は昭和59年以降で最も高い水準です。
産業別に見ると、最も高いのが電気・ガス・熱供給・水道業の75.2%、最も低いのが宿泊業・飲食サービス業の50.7%となっています。
では情報通信業はどうか。付与18.9日、取得12.7日で、取得率は66.9%でした(出典: 令和7(2025)年 就労条件総合調査の概況 第5表|厚生労働省(PDF))。全体平均とぴったり同じ数字です。
令和6年の年次有給休暇。情報通信業は付与も取得も全体平均を上回り、割った取得率が同じになっています。
分母も分子も平均より大きく、割った結果がたまたま同じ、という関係になっています。これは正直、意外でした。IT業界は休めないという話をよく聞くので、平均を下回っていると思っていたからです。
付与日数はむしろ全体より多く、取得日数も上回っています。統計の上では、特別休みにくい業界ではありません。
だとすると、私が感じている取りにくさは業界の性質ではなく、客先常駐という働き方の側にあることになります。
申請は自社、調整は客先という二重構造
実際に有給を取るときの手順を書き出すと、二本立てになっています。
| 自社への申請 | 現場との調整 | |
|---|---|---|
| 何をするか | 勤怠システムに希望日を入力し、承認を得る | リーダーに口頭で相談し、共有カレンダーに登録する |
| 権限 | 承認・却下の権限がある | 権限はないが、実質の可否を左右する |
| 判断材料 | 残日数と申請期限 | 進捗、リリース時期、他メンバーの休み |
| 記録 | 申請履歴として残る | 会話なので残らない |
面倒なのは、この2つの間に情報のやり取りがないことです。自社は現場の状況を知らないまま承認し、現場は私の有給残日数を知らないまま予定を組みます。両方の都合を突き合わせているのは、間に立っている自分だけです。
とはいえ、これを不当だとまでは思っていません。契約上、客先が私の労働時間を直接管理しない建て付けになっている以上、有給の承認が自社にあるのは筋が通っています。ただ、その建て付けの結果として、調整の負担が本人に寄っているのは事実です。
現場が変わると、休みの慣習もリセットされます
厄介なのは、この調整のやり方が現場ごとに違うことです。
| 現場 | 有給の伝え方 |
|---|---|
| 3社目 | 朝会で口頭で伝えれば済んだ。カレンダーに入れる文化がなく、リーダーが把握していればそれで通っていた |
| 4社目 | 共有カレンダーへの登録が必須。前週までにチャットで一言入れておくのが目安 |
どれも明文化されていません。参画時のオリエンテーションで説明されたこともなく、周りの人がどうしているかを見て覚えました。前の現場の感覚のまま申請すると、早すぎたり遅すぎたりして浮きます。
契約更新のたびに現場が続くかどうかが決まり、契約が終われば次の現場でまた慣習を覚え直す。有給の取り方という地味な部分にも、受動的に現場が変わる働き方の影響が出ています。
客先が駄目と言っても、有給は取れるのか
結論有給の請求先も判断主体も、雇用契約を結んでいる自社です。客先に承認の権限はありません。
ここまでは実感の話でした。取りにくい空気の裏に、法律上はどういう位置づけがあるのかを確認しておきます。以下は労働基準法39条と厚生労働省の資料から読み取れる範囲の整理で、個別の事案の判断ではありません。
取得は権利で、時季は労働者が決めます
年次有給休暇は、一定の要件を満たした労働者に与えられる権利です。労基法39条は、労働者が請求した時季に与えなければならないと定めています(出典: 労働基準法|e-Gov法令検索)。時季を決めるのは労働者で、使用者が決めるのではありません。
私が「私用です」で通ってきたのは、現場の理解があったからという面もあります。ただ、有給は請求すれば成立する権利で、本来は取得にあたって上司の許可を乞う性質のものではない、と整理できます。
日をずらせるのは、雇用主の時季変更権だけです
例外として、請求どおりに与えると事業の正常な運営を妨げる場合に限り、使用者は別の時季に変更できます。これが時季変更権です。
押さえておきたいのは、日をずらす権利を持つのは雇用主であり、しかも事業の正常な運営を妨げる場合に限られる、という点です。忙しいというだけで自動的に使える権利ではありません。客先のリーダーが「その日は厳しい」と言うのは、法律上は雇用主である自社へのお願いにあたります。
3社目で一度、リリース前の週に申請した日を「翌週にずらせないか」と言われたことがあります。断られたわけではなく、翌週に動かして済みました。今振り返ると、あれは時季変更権ではなく、現場からのお願いに私が応じた形です。応じるかどうかは、自分で決めてよいことでした。
客先の駄目に、法的な効力はあるのか
SESは準委任契約で、私の労働時間は客先が直接管理しません。派遣の場合は、年休の請求先も時季変更権の判断も雇用主である派遣元にあると、厚労省のQ&Aに整理されています(出典: 派遣労働者の年次有給休暇|厚生労働省 スタートアップ労働条件)。
SESは派遣ではないので、この整理がそのまま当てはまるとは限りません。ただ、有給の請求先と承認が雇用主にある以上、客先が駄目と言えば取れなくなる、という構造にはなっていないと私は読んでいます。条文と通達からの類推なので、個別の判断は労基署などに確認してください。
年5日は、会社の側に取得させる義務があります
10日以上の年休が付与される労働者には、使用者が時季を指定して、年5日を取得させる義務があります。違反した場合は30万円以下の罰金の対象になります(出典: 年次有給休暇|厚生労働省 確かめよう労働条件)。
私自身は、付与日数を使い切れた年はなくても、この5日のラインは毎年超えてきました。もし現場の都合で年末に5日足りなくなりそうなら、自社の担当者に残日数を伝えるのが筋です。現場に遠慮して黙っているより、義務を負っている自社に投げるほうが話は早く進みます。
却下や圧力があったときの相談先
休みを取ったことで不利益な扱いを受けたり、取得を妨げられたりした場合も、相手にするのは雇用主である自社です。まず自社の上長や人事に事実を伝え、それでも解決しなければ、労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談する流れになります。
私は幸い、そこまでの事態になったことはありません。ただ、記録に残らない空気の話だからこそ、いつ・誰に・何を言われたかを日付つきでメモしておくと、相談のときに話が早くなります。
半休・時間単位年休・計画的付与という選び方
法律上の仕組みを知っていると、1日まるごと休む以外の選択肢が見えてきます。
- 時間単位年休 労使協定がある場合に、年5日以内で時間単位で取れます(労基法39条4項)
- 計画的付与 労使協定を結べば、5日を超える部分について、会社が日を決めて取らせることができます(同6項)
- 半休 法律の定めというより会社の運用の領域なので、取れるかどうかは自社の就業規則で確認します
時間単位年休があるかどうかは、就業規則か勤怠システムの申請画面で確認できます。通院で2時間だけ抜けたい場面は何度もあったので、自社に制度があるなら使いたい仕組みでした。
計画的付与は、全員が同じ日に休む形が多いので、客先常駐では運用しにくいと私は見ています。自社の制度として入っているかを、一度確認しておく程度でよいと思います。
いつ、どう切り出すか
言い出し方についても、現場を重ねるうちに型ができました。
- 遅くとも2週間前に相談するその週の作業計画がまだ確定していないタイミングだと、こちらの予定を織り込んでもらえるからです。1週間を切ってから相談すると、すでに割り振られたタスクを動かす話になり、一段面倒になります。
- 休みたい相談ではなく、不在の共有にする「この日は不在にします」という事実の共有に寄せています。相談の形にすると相手に判断を求めることになり、忙しい時期だと断りづらい空気を作ってしまいます。
- 日付を先に伝え、影響があれば教えてもらう逆にこちらが一方的に宣言するのも違うので、「影響がありそうなら教えてください」と添える言い方に落ち着きました。
理由を聞かれたことは、これまでほとんどありません。私用です、で通っています。強いて言えば、複数日連続で取るときだけ、何かあったのかと軽く聞かれることがあるくらいです。
休んでも作業は減りません
制度の話より実感が強いのは、休んだ後に何が起きるかのほうです。
2社目のある案件では、工期が現場の外側で確定していて、月40〜60時間の残業を積み上げていました。この状況で有給を取ると何が起きるか。期限が動かず作業量も減らないので、休んだ1日分がそのまま前後に寄ります。
実際、有給を取った週は前日と翌日の残業が増えました。休みは取れているので制度上は何の問題もありません。ただ、その月の総労働時間はほとんど変わっていない。休めているのに、休んだ分が返ってくるという感覚が残りました。
日程が動かせない作業だと、休める日が限られます
3社目の前半、約1年のデータ移行の時期にも、別の形で取りにくさがありました。移行チームの中で自社の人間は私1人で、自社の同僚に頼れない状態でした。リハーサルは3〜4回あり、本番の切替は24時間以上かかる連休の作業です。日程が先に決まっていて動かせないため、その前後は休みを入れにくくなります。
移行作業は手順書に沿って実行する役割で、日程が決まれば自分の都合では動かせません。夜間や休日の対応は振替休日で処理していましたが、それは有給とは別の話で、有給を取れる日は残りの平日に絞られます。
連続した休暇はほぼ取れませんでした
4社目にいる間、客先のプロパー社員が1週間の連続休暇を取っているのを何度か見ました。一方、常駐している協力会社のメンバーで5日続けて休んだ人を、私は見たことがありません。
禁止されていたわけではありません。契約にそんな条項があるとも聞いていません。ただ、前例がないので誰も最初の1人になろうとしない、という状態でした。
私も、最初の1人にはなりませんでした
取ろうと思えば取れたはずです。日数は残っていましたし、自社が却下する理由もありません。それでも申請しなかったのは、5日空けたときに何が起きるかが読めなかったからです。
戻ってきたときに自分の担当がどうなっているか、次の契約更新の判断に響かないか。どちらも根拠のない心配で、実際に何か言われたことは一度もありません。
ただ、3か月ごとに更新される立場だと、心配する材料を自分から増やしたくないという心理が働きます。こうして誰も取らないから前例ができず、前例がないから次の人も取らない。明文化されたルールがなくても、慣習は同じ強さで人を縛ります。
この構図は、リモートの可否や運用が立場によって違ってくる話と同じ形をしています。明文化されたルールではなく、立場の違いが運用の差として現れる。有給についてもそれが起きていました。
急な体調不良のほうが、手順が増えます
計画して取る有給よりも、当日の欠勤のほうが手間がかかります。朝の時点で動けないと分かったら、次の順で連絡します。
- 現場のリーダーに連絡する当日の作業を止めるので、これが最優先です。
- 自社の営業か上長にも連絡する勤怠システムの処理をどうするかを確認します。
連絡先が2か所あるので、熱が出ている朝に2回同じ説明をすることになります。現場によっては、客先とのやり取りに使う手段と自社に使う手段が別々で、使い分ける手間もかかります。
体調不良のときにこの手順を踏むのは、正直つらいです。ただ、どちらか一方だけに連絡して済ませると、現場では無断欠勤、自社では処理漏れという形で後から面倒になります。連絡先が2つあることだけは、事前に頭に入れておく価値があります。
精算幅の下限という、契約側の事情
もう一つ、請求の側にも事情があります。
SESの契約には精算幅があります。月あたりの稼働時間に幅を設けて、上限を超えれば超過精算、下限を割れば控除される、という仕組みです。残業代の側から見た話は、別の記事に書きました。
有給を取れば実稼働時間は減ります。もし下限を割り込めば、その分は控除の対象になり得ます。つまり、自分が休むことが自社の売上に直接効いてくる可能性がある、ということです。
ただし、精算幅は自社と客先の間の請求の話で、私の有給の権利とは別の層にあります。控除の有無と有給の権利は別の話だと、私は整理しています。
これが実際に効いていたのかは、私は知りません
自分の案件の精算幅が何時間から何時間だったのかを、一度も知らされていないからです。
所定労働時間が160時間で下限が140時間なら、有給を2〜3日取っても幅の中に収まる計算になります。ここは一般的な数字の例であって、自分の契約の話ではありません。分からないまま書いていることを、はっきりさせておきます。
私が言いたいのは、控除されているに違いないということではありません。自分が休むことに会社側の損得が絡んでいるかどうかを、本人が確認できないという点のほうが問題だと考えています。取りにくさの一部は、この見えなさから来ています。
有給を取りやすくするためにやっている4つのこと
構造の話ばかりでは終われないので、実際にやっていることを書きます。
有給を取りやすくするための4つのこと
- 期の初めに、現場の共有カレンダーへ先に入れておく 後から割り込むより明らかに通りやすいです。予定が確定していなくても、仮で置いておくだけで違います
- 自分しか触っていない領域を作らない 簡単な引き継ぎメモを普段から共有フォルダに置いておきます
- 営業に精算幅の下限を聞く 単価は教えてもらえないことが多いですが、下限なら答えが返ることがあります。何日休むと影響が出るのかの見当がつきます
- リリースと結合テストの山を避けて計画する 当たり前ですが、この2つの時期を外すだけで交渉の必要がほぼなくなります
一番効いているのは1つ目です。空いているカレンダーに先に入れておけば、後からその日にレビューを入れようとする人のほうが調整する側に回ります。順番の問題でしかないのですが、体感はかなり変わりました。
2つ目は、休むためというより自分のためでもあります。引き継ぎメモを書こうとすると、自分の担当範囲のどこが属人化しているかが見えてきます。休めない理由が自分の仕事の抱え方にあるなら、そこは自分で直せる部分です。
引き継ぎ資料に何を書くかは、離任時の記事にまとめています。
4つ目は当たり前に見えますが、実際にはスケジュールを先読みする習慣がないと守れません。私はフェーズの区切りが見えた時点で、テスト工程の山がいつ来るかを課題管理票から拾って、その前後に休みを置くようにしています。工期が動かない現場ほど、山の位置は早い段階で確定しているので、先に読めます。
今の現場では、在宅の日に半休を組み合わせています
2026年10月時点の今の現場は、もともと週1出社の予定でしたが、最近はほぼフル在宅です。基本的にフリーアドレスで、出社しても座席がない可能性があるため、出社は控えています。そのため、有給は在宅の日の半休と組み合わせて使いやすい状況です。
通院や役所の用事は、在宅の日に半休を組み合わせれば片付きます。移動が発生しない分、1日まるごと休まなくても済む場面があります。現場ごとの在宅の日数は、私の実感では客先や元請けの規程で決まっていて、自分では選べません。同じ働き方が次の現場でも続くとは限らないので、あくまで今の現場の話です。
半休の端数で、月末に数字が合わなくなった
半休で抜ける日は、稼働時間の報告が中途半端な数字になります。客先の作業報告と自社の勤怠の両方で、同じ端数を入力することになる。この2つは連動していないので、片方だけ直し忘れると月末に数字が合わなくなります。
実際、私は一度これをやりました。
残日数についても書いておきます。私はこれまで、付与された有給を使い切れた年がありません。使い切れないまま繰り越し、繰り越した分の一部が期限で消えていく、という状態を毎年繰り返しています。
理由は単純で、まとまった休みを取る予定を先に置いていないからです。細かい用事で半休を使うぶんには消化が進まず、気づくと年度末に残っている。予定を入れないと有給は減りませんという当たり前のことが、休むきっかけが外から来ない働き方だとそのまま効いてきます。
これは制度の話というより、働く場所の条件から来る副次的な効果です。有給の取りやすさは、休暇制度単体ではなく、働く場所や担当範囲や契約の条件と絡み合って決まっている。そう考えるようになりました。
辞める前の有給消化も、同じ構造で決まります
サジェストでよく見るのが、退職時の有給消化です。これも構造は同じで、請求先は自社、現場とのぶつかりどころは引き継ぎの期間です。
残日数が多いほど、退職日までの休みと引き継ぎが重なります。普段から現場のカレンダーに休みを置く習慣と、引き継ぎメモを置いておく習慣があるかどうかで、最後の1か月の動きやすさは変わります。契約の途中で抜けるときの扱いは、こちらに書きました。
まとめ
SESで有給が取れない、取りにくいと感じる理由は、承認する自社と、実質の可否を握っている現場が別々になっていることにあります。自社から却下されたことは一度もありませんが、断られるとしたら空気のほうで、そちらは記録に残りません。
- 統計上は、業界の問題ではない 情報通信業の取得率は66.9%で全体平均と同じ、付与日数も取得日数も全体を上回っています。取りにくさは客先常駐という働き方の側にあると考えるほうが実態に近いです
- 実感として重かったのは2つ 休んでも総労働時間が減らなかったことと、移行の切替のように日程が動かせず自社の同僚も近くにいなかったことです。制度の問題というより、工期や日程の決まり方の問題でした
- 客先の駄目には、法的な承認の効力はない 有給の請求先は雇用主の自社で、日をずらせるのも雇用主の時季変更権だけです。年5日は会社に取得させる義務があり、困ったら労基署や総合労働相談コーナーに相談できます(類推を含むので、個別の判断は確認が必要です)
- 一番効いた対策は、先にカレンダーへ入れること 期の初めに現場のカレンダーへ予定を置いておくと、順番が変わって調整する側が入れ替わります
休みにくさの全部が構造の問題というわけでもなく、自分の側で動かせる部分は確かにありました。




